お風呂場の見守りを奥さんと交代してしばらくすると、くろは移動したがって体を動かし始めた。
トイレに行きたい可能性もあり、トイレの近くまで冷たい体を優しく抱き上げて運んであげた。
気持ちよさそうに横になってたので、抱き枕をあげようと思いサバの蹴りぐるみを前足の間に挟んであげると、くろは私の顔をふっと見てきた。動く気配がないのでベッドに移してあげてから体温を計測した(18時過ぎ)。
すると、体温が上がっていた。。
しばらくするとベッドから出たいようなので出してあげて、どちらの方向に進みたいのか経過を見守っていたところ、奥さんの部屋に行きたいようで再度抱き上げてそこまで運んであげた。
私はその前にヨガマットなどを展開してそこに陣取るので、左の箱をどかした。
寝返りを打ちながら、冷えたところに移動するのを手伝いながら50分ほどここに居たのだが、またしても移動しようと起き上がるものの、もはや手足が思うように動かないのでフローリングに滑り立つことが出来なかくなっていた。
猫にはフローリングは良くないなと思い知らされた瞬間だ。それの対策は後日考えるとして、移動したがっていたので今度は再度風呂場へ移してあげた。
風呂場の奥に行こうともするかも知れないので、滑りやすい床を補正するために辺り一面にペットシーツを敷き詰めた。手前側のチェック色の床はフローリングではなくゴム質な床で滑らないので猫には最適だ。
30分ほどここで横になっていたのだが、また移動したがり何度も体を起こそうとするのでどちらの方向に向かうのか確認していたところ、奥に進みたいようだった。
抱きかかえて奥まで運んであげようとしたときに、先ほどまでくろが横たわっていた部分の床をたまたま足で踏んで、『はっ』と私は気がついた。床がかなり暖かくなっていたのである。手では確認していたのだが、手では全くこの温度の変化がわからなかった。
くろは上がってしまった体温を冷やしたかったのだ。冷やすのに最適なものがないのか探ったところ大きいジップロック?に水を入れて水枕にしたら喜ぶかもと思い早速用意した。
第一段を早速こしらえたのだが、横から水が漏る。2枚重ねにしても漏る。イ○ア製はだめだこりゃと困ったが結局大きい袋はこれしかなく、第二段を用意した。
漏る箇所は左と右の接合部の線なのでそこをビニールテープで完全に塞いで水を入れると今度は大成功。今度は漏れがない。
すでに第一段は失敗ながらくろの下に入れていたので様子を見たところ、気持ちよさそうにしていたので今度は第二段をベッドの下に配置しその上にペットシーツを乗せてセッティングしてくろを移動させてみた。
簡易ウォーターベッドでひんやりして気持ちよさそうだ。この状態になれば、もう移動しようとしないと思ったのでこのベッドを、私たちのいつも寝ているベッドまでそっと揺らさずに運び込んだ。
珍しく姉妹のももがくろのそばに来ている。ももも老猫なので、寝ていると時々尿漏れするのでペットシーツがないところでは普段寝かさないのだが今回は特別だ。やはり、くろの死期を感じているのだろうか、これも不思議な現象だ。
このベッドの上で、私はノートPCを広げてくろの様子を見ながら書いている。今はもう目を離せない段階だからだ。
くろは気持ちよさそうに寝ているが、時々こちらを確認するために頭を上げるので『居るよ』と声で返してあげると安心するのかすぐ頭を戻して目を開けながら寝始める。
様子を見ていると気持ちよさそうな表情をしているので、これを用意出来て本当に良かったと思った。ただちょっと気がつくまで時間が掛かってしまったのが申し訳なかった。
時折寝返りを打ちたいのか体を動かすのでひっくり返してあげる。そのまま顔を自分が見れる位置にするためにくろのベッドを回転させる。現在時刻23:45である。
抗てんかん薬を前回あげてからもう24時間経過してしまっている。効果が切れたかも知れず、このタイミングで発作が起きないことを祈っている。何故ならば今のタイミングで発症すると間違いなく、激しく体力を消耗するので苦しんで死んでしまうことになってしまう可能性が高いからだ。
新しいウォーターベッドを用意してから2時間過ぎた、今日一番長くこの場所にとどまってくれているので気に入ったようだ。この8日で一番の貢献が出来たのだと嬉しくなった。
この後、よだれで汚れてしまった口周りを拭いてきれいにしてあげてから、0時の体温を計測をするつもりだ。